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対象者 | 不動産を相続した方で、今後の手続に悩んでいる方 |
この記事では、故人様の不動産の調査方法を解説していきます。
故人様の相続財産を調べていると、色々と古い資料が出てきて、
別荘や投資用で、自宅以外にも不動産を持っていたんじゃないか?
自宅周辺で、他にも父名義の土地があるんじゃないか?
こんな疑問が湧いてくることもあるかもしれませんね。
こんな疑問を少しでも解決するために、ここでは不動産名義の調査方法をお伝えします。
不動産名義の調査方法のキホンをおさらい
故人様の所有する不動産を調べようと思った時、お住まいになっていたご自宅は、概ね把握していらっしゃると思います。
でも、もしかしたら自宅以外にも土地を持っていらしたかもしれません。
よくある例として、祖父母の方からずっと前に実家の土地を相続していたとか、リゾート地付近に広大な原野をもっていた、というケースの方も意外にいらっしゃいます。
自宅についても、例えば戸建ての場合ですと、ごみ集積所などを近隣の方と共有で持っている、ということも少なくありません。
では、一体どうやって「故人様名義の土地」を探せばよいのでしょうか。
調査のキホンは「名寄せ帳」の取得から
名寄せ帳(なよせちょう)とは、「一つの市区町村の中で、その人の名義の不動産が全部載っている証明書」のことです。
記載内容は、持ち主の方がその市区町村内に持っている不動産(土地・建物)の全部です。
ご自宅周辺で、本地以外の近隣の方と共有で持っている土地であったり、同じ市内で少し離れたところに土地をもっていた場合は、名寄帳で確認することが出来ます。
名寄せ帳の取得場所は、不動産のある市区町村の役所(東京23区内は「都税事務所」)の窓口か郵送で取得することが出来ます。
例えば、自宅がA市にある場合、A市役所の窓口で「名寄帳をください」と依頼すれば、交付してもらえます(有償)。
不動産の調査のキホンとして、まずは名寄帳を取得する。是非ご活用下さい。
不動産調査のキホンは、”名寄せ帳”を取得することです。取得場所は、不動産のある市区町村の役所です。
所有している市区町村が、わからない時は??
名寄帳は、「どの市区町村に不動産をもっているか」を把握している場合の調査方法です。
では、そもそも「どこに持っているかわからない??」場合は、どうすればいいのでしょうか?
勘の良い方ですと「じゃあ、市区町村ごとじゃなくて、日本全国を対象とした名寄帳があればいいじゃん!」と思われるでしょう。
残念ながら、こうした「名寄せ帳の全国版」というものはありません・・・。まだまだ役所のデータ共有は遅れています。
ただし、東京23区内であれば、区が違っても名寄帳に載ってくるので、少しはラクかもしれません。
どこの市区町村に不動産を持っていたのかを調べる手掛かりとしては、「納税通知書」が役に立ちます。
納税通知書ですが、不動産の所有者は毎年、固定資産税を納めています。
市区町村役所から例年5月~6月頃に、不動産の所有者宛てに、固定資産税の納税通知書(のうぜいつうちしょ)が届きます。
固定資産税の納税通知書には、所有者の「住所」「氏名」「物件の所在地」や「固定資産評価額」等の情報が記載されています。
故人様の遺品整理をされる際は、是非この「納税通知書」が残っていれば、大切に保管しておいてください。
不動産調査の手掛かりは、毎年5~6月頃に届く「納税通知書」が役に立ちます。
故人様の遺品整理の際に発見したら、大切に取っておきましょう。
納税通知書が入手出来たら、市区町村の役所にて、「名寄せ帳」を取得してみましょう。
役所の窓口が不明の場合は、代表番号に電話を掛けると、丁寧に教えてくれます。
納税通知書が見つからない場合は??
故人様の遺品書類の中に、納税通知書が無い場合や、亡くなった時期が納税通知書の送付時期と離れている場合、他にどんな方法があるのでしょうか。
方法は、、、地道に探すしかありません・・・。フ―(-_-;)汗ですよね。
手掛かりとしては、次のような資料がヒントになってきます。
納税通知書が見つからない場合は、以下の書類を地道に探してみましょう。
登記済権利証・・・不動産を購入したときに必ず発行されます。
火災保険関係の資料・・・建物を持っていると、加入していることが多いでしょう。
この他、手帳やメモ、金庫内の資料などで、「見慣れない住所が書いてある」場合は、不動産を持っている可能性があります。
不動産の所在する市区町村が判明した場合はもちろんのこと、調査の結果もしかしたら不動産を持っているかもしれない、と思った場合は、片っ端から名寄せ帳を請求してみましょう。
名寄帳の発行手数料は数百円ですし、もし所有する不動産が無かった場は、特に手数料はかかりません。
手間を惜しんで、大切な不動産が漏れてしまった、、、ということが無いようにしたいですね。
不動産の「登記事項証明書」を取得する
物件の所在地が判明した後は、所有権がどうなっているのかを確認してみましょう。
確認場所は、「法務局」です。市役所ではありません。違う役所が出てきましたね・・・汗
法務局って何?どこにあるの?という方もいらっしゃるかもしれないので簡単に解説しておきます。
法務局は、「不動産の登記(名義)を管理している役所」で、古い言い方だと「登記所(とうきしょ)」という方もいます。
法務局へ出向いて行って、「登記事項証明書」という証明書を請求しましょう。
最寄りの法務局は、以下のサイトから確認できます。
法務局での登記事項証明書の請求方法は、法務局の窓口で教えてもらえますが、その際に「名寄せ帳」や「納税通知書」などの物件情報が分かる資料は、必ず持参するようにしましょう。
登記事項証明書には、現在の所有者の名前や、これまでの権利関係の変遷などが載っています。
こちらを使って、故人様のご財産の内容を確認してみてください。
ここまでお読みになって、「不動産の調査って大変だな・・・。」と感じた方は、不動産の調査の専門家である当事務所へご相談ください。代行して各種調査を実施します。
まとめ
不動産の調査について、お分かりいただけましたでしょうか。
平日日中に役所周りで動かなければならない事も多く、不動産の所在が分からない場合など、とても面倒な作業です。
故人様が残してくれた大切な資産を確実に相続する方法として、信託銀行等の専門機関に相続手続きを依頼すると、こうした面倒な手続きを一括して代行してくれます。
ただし、一般的に信託銀行は費用が割高(最低100万円~)となりますので、ご自身でしっかりと「どこまで代行してくれるのか」「追加費用は発生するのか」など依頼内容を確認してください。
当事務所では、元信託銀行員の目線で、信託銀行と同一のサービスを、低料金にて提供しております。どうぞお気軽にお問合せ下さい。
また、信託銀行や当事務所の相続手続き代行サービスとの比較として、「相続の窓口を一本化」してくれる業者も合わせてご紹介しておきます。
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